宮武讃岐うどん成田空港第3ターミナル店はチェックインを済ませて保安検査場に入る前のフードコート内にあります。かの有名なもう一つの「宮武」とは別系統の店で、高松行の早朝便に搭乗する前の朝食に最適でした。
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成田空港に「宮武」があった
成田空港には国際線が使用する第1・第2ターミナルに加え、国内線LCC専用の第3ターミナルがあります。これまで「飛行機なんてとんでもない」ということで遠方への旅はもっぱら鉄道を利用してきましたが、LCCを利用してみると福岡まで衝撃的な料金で往復できることができました。そうなると必然的に成田空港第3ターミナルを利用する機会が増えます。
チェックインを終えてターミナル内の陸上トラックのような通路を進むと保安検査場の前にフードコートがあります。
保安検査場に入ってしまうとそれ以降で食事ができる場所がないため、特に早朝便の場合はこちらで朝食をとるしかありません。そんな場所にあるのが宮武讃岐うどん成田空港第3ターミナル店です。
何やら最近はあちこちで「宮武」という名前を見るようになった気がします。
「宮武」という特別なブランド
讃岐うどんの世界において「宮武」は特別なブランドです。
かつて琴平にあった「宮武」は現在も残る「ひやひや」「ひやあつ」「あつあつ」という呼称の発祥の地であり、伝説の高視聴率番組「どっちの料理ショー」でも取り上げられたような超人気店でした。店主の宮武一郎氏は「るみばあちゃん」として知られた故池上瑠美子さんに次ぐ讃岐うどん界の大スターであり、こちらで修業して独立した弟子たちの店は「宮武ファミリー」と呼ばれる一大勢力となっています。
宮武一郎氏はすでに引退しており、最後の弟子が暖簾や道具類一式とともに屋号も引き継いでいます。機械を一切使わない「手打ち」「手切り」のうどんが「宮武」の一貫した特徴だったはずで、本来ならこんな場所に店を出せるはずがありません。
宮武ファミリーとるみばあちゃんの店
もう一つの宮武があった
おかしいと思って調べてみると、香川にはもう一人の宮武氏による別の系統があることがわかりました。
丸亀市の「ひとっさん」こと宮武等氏が1948年に宮武製粉所を創業すると同時に製麺業にも進出し、1981年からは自社の麺を提供する直営のうどん店舗も運営していました。成田空港第3ターミナルでも東京スカイツリーのソラマチでも、そして新宿の東京麺通団でも宮武讃岐製麺所の生地を職人が店で鍛えて麺にしているのです。
この二つの宮武の間には何の関係もなく、実に紛らわしい話ですが偶然の一致でした。香川県苗字ランキングにおいて「宮武」は第29位で、「山下」や「中村」や「佐藤」ほどではないものの「鈴木」や「佐々木」や「石井」よりは上位となのです。
香川に何回も通って食べ歩いている私が今回初めて知ったくらいですから、県外で二つの宮武の区別ができる人はほとんどいないのではないでしょうか。
ねっとり感のある太麺と典型的なイリコ出汁
成田空港7時20分発 Jetstar 高松行に搭乗すべく早朝の第3ターミナルにやってきました。本場で讃岐うどんの食べ歩きをする前に成田空港の宮武で準備運動をしておくか、とでもいうような感覚です。(この時点では二つの宮武の区別はついていません。「監修くらいしているんだろう」と思っていました。)
めりけんや高松駅前店を思い起こさせるようなメニューです。よく見ると「大」と「並」のみで「小」がありません。
初めて入る店では王道メニューということで、かけうどんの並を注文しました。
トッピングは半熟卵天とちくわ天です。
半熟卵天を投入して準備完了しました。一口飲めば「これぞイリコ」というような出汁で、半分に割った半熟卵天と相性抜群でした。
麺はねっとり感のある太麺でしっかりとした弾力があり、出汁が表面にまとわりついていてのど越しも良好です。中西のうどんに似ていたように思いました。
完全手作りである「宮武」のうどんとは全然違いましたが、ショッピングモールのうどんとしては最上級であり、本場で食べ歩きをする予行演習としては上々のできばえだったのではないかと思います。
それにしても第3ターミナルの出発ロビーはなんでこんなに殺風景なのでしょうか。
宮武讃岐うどん成田空港第3ターミナル店について
主なメニュー
ざるうどん(並) 470円
かけうどん(並) 490円
生醬油うどん(並) 590円
ぶっかけうどん(並)600円
きつねうどん(並) 570円
店舗概要
千葉県成田市古込字古込1-1 第3旅客ターミナル2階フードコート
営業時間5:00~21:00
定休日 無休
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