全国のうどんを制覇したい!

日本は地域ごとに独自の食文化があり、どこを旅しても生活に密着したうどんを楽しむことができます。うどん専門ブログとして全国各地の超個性派うどんを制覇していきます。

伊勢うどんの岡田屋は麺とタレが素晴らしい

伊勢のおはらい町にある岡田屋は70年続く伊勢うどんの名店です。甘さ控えめのタレのとろみが餅のような麺に独特な食感を加え、美味さと心地よさの両方を味わえるうどんとなっていました。

伊勢に行かなければ味わえないうどん

伊勢うどんは主として三重県伊勢市を中心とするエリアで食べられているうどんで、今や赤福と並んで伊勢を代表する名物となっています。

名古屋~大阪エリアの土産物屋や駅の売店でいくらでも手に入る赤福に対し、伊勢うどんは家庭で同じ味を再現することが難しく希少性の高さにつながっています。各地のご当地うどんを気軽に食べられるようになった現在の東京でも本格的な伊勢うどんの店を私はまだ見つけておらず、現地に行かなければ味わうことができないうどんだということが言えるでしょう。

そのため私にとっては伊勢神宮をお参りする際に欠かすことのできないものとなっており、たとえ赤福を抜かすことはあっても伊勢うどんは絶対に外せません。

込み合う客をさばくためのうどん

伊勢うどんは徹底的に時間をかけて柔らかく茹でた極太麺に、たまり醤油にだしを加えた黒く濃厚なタレをからませて食べます。真っ白な麺がぶくぶくに膨れ上がったような外観は他に例がなく、初めて見たときには「麺が伸びている」と思いました。

極太麺であるために麺を茹でる時間が非常に長く、通常のうどんが15分程度であるのに対して1時間近く茹でるといいます。私は厨房を覗いたことがないのですが、釜の中で常にうどんを茹で続け、注文が入ったら釜のなかからすくって提供しているそうです。讃岐うどんで麺をあらかじめ茹で置きしているようなもので、これなら大勢の客をさばくことができます。

「長旅で疲れた人のために、長時間茹でて柔らかくすることにより消化の良いうどんを提供した」というのは一つの説に過ぎず、「お伊勢参りで込み合う客を次々さばくため」という事情も確かにあったようです。

約360年前に小倉小兵がお伊勢参りの参詣客へと供するためにうどん屋を開業し、これが最初の伊勢うどんの店であると言われています。伊勢のローカルメニューであるものの、お伊勢参りの参拝客の間で評判となり、全国的な知名度を獲得しました。

おはらい町で長く続く名店

岡田屋の創業は1953年で、現在はニ代目店主により運営されています。

遠くからでも目立つ岡田屋の看板

おはらい町の宇治橋側からおよそ200mという恵まれた立地にあって看板はかなり遠くからでも目につきます。知名度が高いこともあって週末には行列ができる店のようです。いくら参拝客でにぎわっている場所とはいえ、数多くの伊勢うどんの店が連なるおはらい町の中でこれだけ長く続いているのですから名店であることは間違いありません。

岡田屋の入り口

この日は平日であったので行列こそありませんでしたが、中に入ってみると店内はほとんどのテーブルが埋まっていました。

柔らかなうどんの世界

kakeudon.hateblo.jp

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餅のような麺と甘さ控えめのタレがすばらしい

麺が白く輝く岡田屋の伊勢うどん

岡田屋の伊勢うどんは麺が白く輝いており、黒っぽいタレとのコントラストが見事です。

思い切りかき回した伊勢うどん

思い切りかき回すとカツオ風味の香りが漂ってきました。

食べてみると本当に柔らかく餅のようで、コシの類は全く感じられません。タレは甘さ控えめでとろみがつけられており、麺にからむことでモチモチぬめぬめした独特な触感を生み出し、口の中の粘膜に吸い付いてくるようでした。

総じて美味さと心地よさの両方を味わえるうどんだったと思います。

隣接した伊勢角屋麦酒

うどんだけでは物足りなかった場合には隣の伊勢角屋麦酒でカキフライと地ビールを堪能すれば絶対に満腹になります。

お茶と赤福餅

そしてもう少し先の赤福本店で出来立ての柔らかい赤福餅を食べればこれ以上ない休日と思えるのではないでしょうか。(土産物屋のものとは全然違いました。)

岡田屋について

主なメニュー

伊勢うどん    600円

玉子入伊勢うどん 650円

伊勢うどん定食  900円

きつねうどん   750円

伊勢うどんの麺に出汁のうどん)

地図

店舗概要

岡田屋

三重県伊勢市宇治今在家町31

営業時間10:30~17:00

定休日 木曜日

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