塩尻駅の「そば処 桔梗」は「日本一狭い駅そば」として有名です。一目見たら絶対に忘れないはずの光景で、大人二人が精一杯という店内で迫力満点な見た目の山賊そばを味わうことができました。
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交通の要衝にある「日本一狭い駅そば」
塩尻駅は中央本線の途中駅であり、長野県の二大都市である松本と長野へ続く篠ノ井線や中央支線の起点となる駅でもあります。
中央線は塩尻から東京側が中央東線(JR東日本)・名古屋側が中央西線(JR東海)と呼ばれています。東線・西線を跨ぐような定期列車は存在していないため、東西を乗り通す場合には塩尻での乗り換えが必要です。

また中央支線は辰野駅で飯田線に接続していることから、塩尻は本州の中心で東西南北を結ぶ交通の要衝となる駅のようです。

そのため島式ホーム3面6線で橋上駅舎を持つ、規模の大きな駅となっています。
そんな駅に「日本一狭い」といわれる駅そばの店があるのです。
そう簡単には行けない店
塩尻に超個性的な駅そば店があるという話は随分と以前から知ってはいました。しかし松本へ行く機会はあっても塩尻へ行く機会などそうむやみにあるものではなく、一方でそばを食べるためだけに特急あずさから途中下車するというのも現実的ではありません。
ということで「日本一狭い駅そば」は長らく体験できないままでいました。
諏訪大社四社参りをすることになって中央本線の路線図を眺めてみて、下社のある下諏訪が塩尻と思いのほか近かったことから事態が動き始めます。上社のある茅野から下諏訪に移動する前に塩尻に立ち寄れないか、予定を組んでみたらできてしまいました。
一目見たら絶対に忘れないはずの光景

「そば処 桔梗」は改札内1・2番線ホーム寄りに位置しています。一目見たら絶対に忘れないはずの光景で、「日本一狭い」といってもここまでの狭さは誰も想像できなかったのではないでしょうか。

実は厨房の反対側が改札外の待合室とつながっており、実際はこちら側でも食べることができます。(待合室の椅子に座って食べている人も多数いた。)
もともとこちらにはJRのグループ会社が運営する駅そば店が入っていました。しかし2002年に実施された駅のバリアフリー化工事の際に隣にエレベーターが設置され、それにより改札内の店舗面積が大幅に削られてしまうことになります。
そのため松本市の手打ちそば専門店である「榑木野」が店を引き継ぎ、2002年10月に「そば処 桔梗」が誕生しました。
超個性的駅そばの世界(記事は下に続きます)
店内はどれだけ狭いのか?

桔梗の入口は幅が約50㎝しかありません。


店内は大人2名が限界で畳一帖より狭く、サイズは縦が約65cm・横が約135cmしかありません。(写真はこれでも壁にくっつき、カメラを限界まで手前に引いて撮影しています。)

食券の自販機が奥に設置されているため、奥で人が食べていると食券を購入できません。そのため新しく客が入ってくるたびに、奥で食べている人が手前に入れ替わってあげなくてはいけないのです。

激狭な客席に対して厨房は広々としています。この日はワンオペで運営されており、注文が入るたびに冷凍麺を湯煎していました。
人気メニューの山賊そば

注文したのは桔梗の人気メニューといわれる山賊そばで、麺を覆い隠してしまうほどの山賊焼きがのせられています。山賊焼とは鶏の一枚肉をまるごと揚げたこの地方発祥のグルメで、スパイスを利かせた醤油ダレの味付けが食欲をそそります。切らずにそのままのせられているため、食べても食べても無くならないというような感覚になりました。

麺は冷凍麺で、モチモチとしたコシがしっかりと残っています。甘辛のつゆとしっかり絡み、オーソドックスな駅そばに仕上がっていたと思います。
「そば処 桔梗」について
主なメニュー
ざるそば480円
かき揚げそば500円
信州限定もりそば700円
信州鹿肉そば800円
山賊そば900円
店舗概要
営業時間 6:50~19:00
定休日 月曜日
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