富士吉田市のつるや食堂は70年以上続く吉田うどんの名店です。通常の半分の量の塩で打ったマイルドなうどんを楽しむことができます。ゴマベースのすりだねを加えると見事なまでに味が変化しました。
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70年以上続く名店
つるや食堂は富士吉田市の西端で、富士河口湖町につながる新倉河口湖トンネルのすぐ近くに位置する吉田うどんの名店です。戦後にオープンして70年以上続いており、現在の店主は三代目という大変に歴史のある店ということができます。
「吉田うどんで最初に馬肉を使用した店はどこか?」という点については諸説あるようですが、つるや食堂が最初だと唱える研究者もいるそうです。
通常の半分の量の塩でうどんを打っている
名古屋の味噌煮込みうどんや山梨のほうとうなどの一部例外を除き、うどんの原材料は小麦粉と水と塩となっています。
うどんに水を加えて練ると小麦に含まれる2種類のタンパク質が結びついてグルテンと呼ばれる物質が誕生し、これがうどんのコシの素となります。塩にはグルテンを引き締める作用があり、また小麦粉の中のタンパク質分解酵素の働きを抑える働きもするため、麺に強いコシと硬さを求める吉田うどんでは塩を大量に使用するようです。
塩はうどんを茹でる際にその90%以上が湯の中に溶け出し、溶けた塩の隙間に湯が入り込みます。塩が多いと麺に残る塩分も増え、また茹でた麺に隙間が多くできるので舌触りがざらつきます。
そのためつるや食堂では通常の吉田うどんで使用する半分の量の塩でうどんを打っています。
吉田うどんの名店
外も内もうどん屋らしい店
下吉田の入山うどんからつるや食堂まで徒歩で約10分くらいだったと思います。
民家そのものというような店が多かった下吉田地区と違い、こちらはちゃんとうどん屋らしい外観をしています。
実は吉田うどんの店の中で、つるや食堂だけは7年前に一度だけ訪れたことがあります。当時TV等で「バキバキ」とか「顎砕き」などと称されることが多かった吉田うどんの硬さが実はそれほどのものではなく、美味いつゆがからんだ麺をしっかりと噛みしめて食べる良さを知ることができた店でした。その時と店の外観は全く変わっていません。
店内もうどん屋らしくカウンター席とテーブル席が中心で、玄関で靴を脱いで座敷に上がるということもありません。
温かいうどん・冷たいうどん共にメニュー数は豊富です。
吉田うどんとしてはマイルドで優しい味わい
つるや食堂の肉うどんで、恐らくこれが最も標準的な吉田うどんの見た目なのではないかと思います。
麺は硬すぎでも太すぎでもなく、ちゃんと啜りこめました。これなら「初めての吉田うどん」でもびっくりせずに食べることができるでしょう。
つゆはあっさりとしていて出汁の香りがプンプンしていました。基本的に醤油ベースで、化学調味料を使用せずいわし節・鰹節・煮干し・昆布等でとった出汁に隠し味程度に味噌を加えているということで、独自の麺と絡み合って吉田うどんとしてはマイルドで優しい味わいになっていたと思います。
すりだねはゴマがベースとなっているようです。
醤油ベースのつゆに少し多めに投入すると見事に味が変わりました。ゴマの風味とほのかな酸味が加わり、どこかで食べたことのある味だとしばし考えて気付いたのが担々麺です。たっぷりと使用されたゴマがいい感じに効いたようです。
つるや食堂について
おもなメニュー
肉うどん 450円
天ぷらうどん 500円
肉天うどん 550円
全部入りうどん 600円
地図
店舗概要
営業時間
11:00~13:45(平日)
11:00~14:30(土日祝)
※麺がなくなり次第終了
定休日 月曜日
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