やぶ金 桜島フェリー店は鹿児島と桜島を結ぶフェリーの船内で営業しているうどん屋で、「鹿児島県民のソウルフード」として有名です。シンプルではありましたが、船の上で食べるうどんはやはり格別のものがありました。
- 「フェリーのうどん」やぶ金
- 「フェリーのうどん」を食べてみようと思った
- 桜島フェリーの乗り方
- シンプルの極みだったやぶ金うどん
- 独特の食感と香ばしさだったごぼ天うどん
- 船の上で食べるうどんは格別
- やぶ金 桜島フェリー店について
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「フェリーのうどん」やぶ金
桜島は鹿児島市の市街地から約4㎞沖合にあり、今も噴煙を上げ灰を降らせている世界的に珍しい火山です。
高さ1,117メートル・周囲約52キロという巨大な山であることから市内の要所要所からその姿を仰ぎ見ることが可能で、その堂々たる姿はまさに鹿児島のシンボルと言っていいでしょう。
鹿児島との間はフェリーが24時間運航しており、乗船時間15分で桜島に上陸できます。平日日中で20分間隔・土日の午後になると何と15分間隔ですからほとんど待たずに乗船が可能で、鹿児島県民にとって桜島がいかに大切な場所かということがよく分かります。
そんな桜島フェリーの全ての船内に店を構えているのが「フェリーのうどん」として今や全国的に有名になった「やぶ金」です。
「フェリーのうどん」を食べてみようと思った
「桜島のフェリーのうどん」を私が初めて知ったのは2021年4月14日深夜に放送された「乃木坂46のオールナイトニッポン」です。週替わりパーソナリティーとして登場した大園桃子が紹介したのが「フェリーに乗ったらうどんを食べる」という地元の習慣で、かつての「宇高連絡船のうどん」を知る者として大いに興味を魅かれました。
やぶ金の創業は1952年で、もともとは地元の百貨店である山形屋の正面に店を構えた大衆食堂でした。桜島フェリーの桟橋で屋台による営業をしたことがきっかけとなり、1981年に船内でのうどん店の営業を始めています。
「フェリーのうどん」はその後に様々な媒体で何度も紹介され、「鹿児島県民のソウルフード」「乗客が走って食べに行くうどん」として今や全国的な知名度を誇るまでになっています。今回わざわざ鹿児島まで行ったのは、この「フェリーのうどん」を食べることが最大の目的でした。
桜島フェリーの乗り方
やぶ金のうどんを食べるためには桜島フェリーターミナルまで行って船に乗らなくてはいけません。カゴシマシティビューでは「かごしま水族館前(桜島桟橋)」で下車すぐ。鹿児島市電では「水族館口」電停から徒歩5分です。
フェリーターミナル内にやぶ金の施設がありましたが、どうやら店ではないようです。やぶ金のうどんはだし作り・製麺・下ゆでを全て工場で行っており、恐らくこちらに持ち込んでから船に積み込んでいると思われます。
桜島フェリーは鹿児島側では乗船手続きや切符の購入など一切ありません。無人のゲートを抜け、誰とも顔をあわせることなくそのまま乗船できます。
運賃は桜島港でバスの料金箱のような所で払います。シンプルの極みのシステムで、これなら大量の客も簡単にさばけるでしょう。
各地のソウルフード(記事は下に続きます)
シンプルの極みだったやぶ金うどん
私が乗船した桜島行の便では船内の後部に店があり、事前に視た様々な映像そのものの光景が広がっていました。
平日だったせいか船内は全体的に空いており、先に乗船したファミリーが後甲板でうどんを食べていた以外に店内の客は私だけです。どうやら平日は走って食べに行く必要は全くなさそうです。
注文したのはやぶ金うどんで、ネギ・天かす・さつま揚げが載っています。「元祖鹿児島うどん」でもそうでしたが、やはり鹿児島のうどんではさつま揚げは外せないのでしょう。
もっちりした麺は舌先でつぶせるほど柔らかく、出汁はオーソドックスでクセの全くない和風出汁でした。さつま揚げは味の濃さが印象に残りました。
とにかくシンプルなうどんでした。
独特の食感と香ばしさだったごぼ天うどん
帰りの鹿児島行の便では船内の中央部に店がありました。
先頭で乗船したので当然ながら店内には他に客はおらず、私が食べている最中は他にもう一人入ってきた程度でした。出航前に食べ終わって店を出たので、その後どうなったかはわかりません。
帰りの便で注文したのはてんこ盛りごぼ天うどんで、細かく刻んで揚げたごぼうが山盛りになっていました。
最近になってあちこちで食べてきたどのごぼう天うどんとも違うタイプです。ごぼう天がサクサクしていてスナック菓子のようで、シンプルなうどんに独特の食感と香ばしさを加えていたように思います。
船の上で食べるうどんは格別
船の上で食べるうどんということで、JRがまだ国鉄だった頃に食べた宇高連絡船のうどんを思い出しました。
設備と時間が限られる船の上のうどん屋はいろいろと難題を抱えています。麺はどうしても工場で茹で上がってからたっぷり時間が経過したものとなり、今になって冷静に考えればそんなうどんが美味かったはずはないのです。しかし連絡船が廃止となって37年が経過した今でも、讃岐うどんのオールドファンは潮風に吹かれて海を見ながら食べた思い出を熱く語ります。
鹿児島の人々が何でそんなに桜島に行くのか私は全く分かりませんが、それでも桜島に行く(鹿児島に戻る)フェリーというのは彼らにとって非日常の特別な空間であることは間違いありません。そんな場所で食べるうどんは格別であり、積み重なれば「鹿児島県民のソウルフード」となるのは当然です。そこに一人の旅行者がどうこう言うことはできません。
そうは言っても食べログで3.44というのはやりすぎだと思います。
鹿児島港に戻ってから振り返ると右端の火口から雲とはとても思えない黒っぽいものが噴出していました。どうやら小規模の噴火だったようです。
やぶ金 桜島フェリー店について
主なメニュー
やぶ金うどん・そば 500円
山菜温玉うどん・そば 650円
てんこ盛りごぼ天うどん・そば 750円
名物桜島うどん・ そば 1000円
営業時間
鹿児島発 8:00~16:40(平日)8:00~17:00(土日祝)
桜島発 8:25~17:05(平日)8:25~17:30(土日祝)
定休日 無休
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