全国のうどんを制覇したい!

日本は地域ごとに独自の食文化があり、どこを旅しても生活に密着したうどんを楽しむことができます。うどん専門ブログとして全国各地の超個性派うどんを制覇していきます。

山本屋本店は手加減一切なしの味噌煮込みうどんが食べられる

山本屋本店JR名古屋駅店は味噌煮込みうどんの有名店です。濃厚な出汁と硬い麺が釣り合っており、手加減一切なしの本格的な味を体験できます。※2020年1月22日作成。2024年9月16日改定。

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「名古屋めし」の代表的存在

グルメ激戦区として有名な名古屋では定番料理に独自のアレンジを加えたものが多く、その中でも特に味噌カツ・ひつまぶし・天むすといったメニューは「名古屋めし」と呼ばれて人気となっています。

味噌煮込みうどんは八丁味噌仕立てのつゆでうどんを煮込んだもので、土鍋の中で極太麺を赤みの強いつゆでぐつぐつと煮込んでいる映像はインパクトが強く、多くの人が名古屋めしの代表的存在としてイメージしているのではないでしょうか。

しかしこのうどんが恐ろしく手強いのです。

尋常じゃない硬さの理由

味噌煮込みうどんの最大の特色は何といってもその尋常じゃない硬さです。最近では吉田うどんや武蔵野うどんが硬さをアピールしていますが、味噌煮込みうどんはそれらとは「次元が違う」と言ってもいいような硬さです。食感としては「バキバキ」であり、初めて食べた時には「これはまだ生煮えである」と思ったほどでした。

一般的なうどんは粉と水と塩を原料としているのに対し、味噌煮込みうどんは粉と水だけでうどんを打っています。生のうどんを鍋で直に煮込むため、塩を使用しているとつゆに塩が溶け出して辛くなりすぎるからです。

小麦粉を塩水でこねて十分にねかせるとグルテン組織がしっかりと形成され、これにより生地は粘り気と弾力性を増し、うどん特有のもちもちシコシコとした食感を生み出します。原料に塩を用いない味噌煮込みうどんは弾力性に欠けてしまい、いくら茹でても芯がいつまでも残ったような状態になります。

これが味噌煮込みうどんの硬さの原因ですが、それでも食べ慣れてくると病みつきになるといいます。しかしその域に達するまでが大変なのです。

山本屋本店と山本屋総本家

私が見た限りでは名古屋の味噌煮込みうどんは山本屋本店と山本屋総本家が「2強」状態であるようですが、この両者は名古屋以外の人にはほどんど区別できないのではないかと思っています。

大正時代に名古屋に存在した「山本にこみ」が味噌煮込みうどんの元祖といってもいい店で、1925年に島本万吉・きぬ夫妻がこれを引き継いで山本屋を開店させました。島本夫妻の子供は医者になったことから店は従業員が引き継ぎ、これが山本屋総本家となります。

一方、山本屋に鰹節を卸していた乾物商の市村彦一郎が島本万吉に屋号「山本屋」の利用許可を得て、1953年に出店したのが山本屋本店です。

漬物が絶品だった

ザキオカ×スクランブルのタオル

CBCラジオ「ザキオカ×スクランブル」の公開録音を観覧するため名古屋に行くことになり、その際に駅構内の山本屋本店で昼食を取ることにしました。

山本屋本店JR名古屋駅店

山本屋本店JR名古屋駅店は名古屋めしの名店を集めた「名古屋うまいもん通り」の広小路口に位置しています。有名店ばかりを集めた食堂街ですが、その中でも山本屋本店の人気は際立っていたようです。

山本屋本店JR名古屋駅店の看板

何やら由緒のありそうな立派な看板で、並んでいる人々がみんな写真を撮っていました。

山本屋本店JR名古屋駅店の店内

客席は一人一人のスペースが十分に確保されており、満席でも快適に食事ができるよう工夫されています。

タッチパネル

老舗の名店と言えど注文はタッチパネルという時代のようです。

漬物

名古屋の味噌煮込みうどんの店はどこも漬物が素晴らしく美味いことに驚かされます。玉ねぎの漬物というのは初めてでしたが、少し醤油をたらして食べると絶品でした。

土鍋

味噌煮込みうどんで使用される土鍋は伊賀の窯元で山本屋本店専用 に焼き上げられたもので、土鍋のふたには湯気抜きの穴があいていません。

名古屋のうどん

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濃厚な出汁と硬い麺が釣り合っていた

かしわ味噌煮込みうどん

今回はかしわ味噌煮込みうどんと御飯(並)を注文しました。赤味噌白味噌ブレンドした味味噌を鰹だしで溶き、鶏肉・ネギ・卵・蒲鉾などと一緒にうどんを煮込んでいます。

玉子を溶いたかしわ味噌煮込みうどん

まずは卵を溶いて準備完了です。

土鍋の蓋

土鍋の蓋にうどんを取り分け、さましながら食べるのが味噌煮込みうどんのお決まりです。

山本屋本店の麺

麺類は茹で上がると同時に劣化が始まるため出されたらもたもたしていないでさっさと食べるのが鉄則なのですが、味噌煮込みうどんはゆっくりと食べた方が芯まで熱が通り、具合がいいようです。それでも硬さは残っていてコシとか弾力と言ったものは皆無ですが、これにより「カチンカチン」だの「バキバキ」だのといった感はなくなったようです。

味噌仕立ての出汁は甘さ控えめでコクがあり、硬い麺にしっかりとしみ込んでいました。濃厚で味が強いので並の麺では太刀打ちできず、このくらい太くて硬くないと釣り合わないのかもしれません。

出汁をかけた御飯

味噌は御飯との相性が抜群ですから、味噌煮込みうどんを食べる時にご飯は必須です。うどんよりむしろご飯の方が相性がいいように思いました。

手加減一切なしの味だった

名古屋で味噌煮込みうどんを食べ歩いていると、意外なことにそれほど硬くない店も意外なほどあることに気付きます。しかし「山本屋」を名乗る二つの系統は手加減一切なしの本格的な味でした。

私もどうやら味噌煮込みうどんを美味いと思えるようになれたようです。

山本屋本店 JR名古屋駅店について

主なメニュー

味噌煮込みうどん                             1430円

かしわ味噌煮込みうどん                  1980円

名古屋コーチン味噌煮込みうどん    2310円

黒豚味噌煮込みうどん                      2320円

天ぷらコーチン味噌煮込みうどん    2420円

地図

店舗概要

愛知県名古屋市中村区名駅1丁目1-4名古屋うまいもん通り広小路口

営業時間11:00~22:00

定休日 施設に準ずる

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