根津の「釜竹」(かまちく)は隈研吾氏が手がけた店舗が印象的です。メニューは釜揚げうどんとざるうどんの2種類しかないこだわりの塊のような店で、さすが「釜揚げうどん専門店」を名乗っているだけあって、理想的なうどんでした。
- 隈研吾が手掛けた煉瓦造りの「釜揚げうどん専門店」
- 外国人観光客も大勢訪れる行列店
- モチモチしていてコシがある理想的な釜揚げうどんだった
- しょうがとの相性が抜群だったざるうどん
- 釜揚げもざるも理想的なうどんだった
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隈研吾が手掛けた煉瓦造りの「釜揚げうどん専門店」
釜竹は1985年に大阪でスタートした店ですが、店主の息子が東京に進出してオープンさせたのが「根津 釜竹」です。
「釜揚げうどん専門店」を名乗っているだけあってメニューは釜揚げうどんとざるうどんだけというかなりこだわった内容で、注文が入る度に、生地を伸ばし、切って、父から受け継いだ竹の棒で茹で上げるというスタイルを貫いています。そのため茹で上がるまでにそれなりに時間がかかることを覚悟しなければなりません。生地は気温や湿度によって水や塩の配合を変えるほど繊細で、茹でながら締まり具合やコシを丁寧にチェックしています。
ミシュランガイドにおいて、5000円以下で食事ができる「安くてコストパフォーマンスに優れた店」はビブグルマンとして従来の星の数とは別の評価を受けますが、釜竹はこのビブグルマンの常連となっています。
堂々たる佇まいのレンガ造りの建物を店舗としていますが、明治43年にこの地に建てられた石蔵を隈研吾氏の手により改装したものだそうです。
外国人観光客も大勢訪れる行列店
この日は上野で寛永寺の諸堂を巡ってから根津へ向かったのですが、店にたどり着いたのが午後1時過ぎでした。
2時までの間にとにかくうどんがなくならないことを祈るしかありません。
平日のため行列はありませんでしたが、店内は満席のようです。
「釜揚げうどん専門店」を名乗っているだけあって、うどんは釜揚げうどんとざるうどんの2種類しかありません。しかし麺前酒として日本酒、ワイン、シャンパン、焼酎等々かなりの数を揃えており、「最小の品揃えながら最高の酒だけを取り揃えた」と豪語しています。酒肴にもこだわりがあるようで、かなりのメニューにはかなりの品数が載せられていましたが、それでも「季節の肴少々」というのですから不敵です。
店内は私が通された入り口近くの大きなテーブル席の他に、蔵の中に座敷の席もあるようです。私の側からはガラスの外の庭園が良く見えました。ガイドブック片手の外国人客が多いことが印象的でしたが、店員はちゃんと英語で対応していました。
釜あげうどんの名店
モチモチしていてコシがある理想的な釜揚げうどんだった
ねぎ、しょうが、揚げ玉、七味というのは同じく釜揚げうどんが主力メニューの「鎌倉みよし」と同じですが、ねぎと揚げ玉の量の多さが際立っています。屋島のわら屋のように熱々のだしを土瓶から注いでくれますが、いい香りがぷんぷんしてきました。
釜揚げうどん大の登場です。
モチモチしていて、それでいてしっかりとコシがあるという私にとっての理想の釜揚げうどんでした。「鎌倉みよし」より少し固めかもしれませんが、それでも十分に美味しく頂きました。そして何といってもねぎが美味いことに驚かされます。ねぎを大量に投入してお替りが必要になる人がでてもおかしくなく、「追加ねぎ100円」とわざわざメニューに書いてあります。
しょうがとの相性が抜群だったざるうどん
後日改めて釜竹を訪れ、今度は大盛ざるうどんを注文しました。こういった店では大抵はかけや釜揚げ、釜玉ばかり注文しており、ざるうどんというのは久しぶりです。
出汁の味がすばらしく、冷水で締めることで弾力を増したうどんの味を引き立てています。そしてうどんとしょうがの相性の良さを改めて感じさせられました。
釜揚げもざるも理想的なうどんだった
隈研吾氏の手によるレンガ造りの建物や店内から望める美しい庭、そして2種類だけのメニューと何から何まで特別な店でした。さすが「釜揚げうどん専門店」を謳っているだけのことはあり、釜揚げもざるも理想的なうどんでした。
根津神社をお参りする際は「根の津」に立ち寄るのがいつものパターンでしたがいつの間にか閉店してしまっており、今後は私の行動パターンが変わってくると思われます。
尚、東京駅八重洲北口近くの「キッチンストリート」に「釜たけうどん」という店があるようなので混同しないようにしてください。
根津 釜竹
営業時間 平日11:30~14:00 17:30~21:00(20;30LO)
土日祝11:30~14:00
※売り切れ次第終了
定休日:月曜日
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