全国のうどんを制覇したい!

日本は地域ごとに独自の食文化があり、どこを旅しても生活に密着したうどんを楽しむことができます。うどん専門ブログとして全国各地の超個性派うどんを制覇していきます。

うさみ亭マツバヤの看板メニュー「元祖きつねうどん」を味わってみた

心斎橋のうさみ亭マツバヤは「きつねうどん発祥の店」と言われる大阪の老舗うどん店で、「おじやうどん」でも有名です。昔ながらの大阪のうどんを味わうことができる店で、元祖の味を体験することができました。

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昔ながらの大阪のうどんが食べたい

最近は関西へ行く機会が多く、その都度現地のうどん店を巡るようにしています。「ご当地うどん」というのは日本全国に数多く存在しますが、大阪がうどんの本場の一つであることは誰も否定しないのではないでしょうか。

大阪のうどんといえばツルっとしたのど越しの柔らかい麺に香りが強く旨味たっぷりな薄口の出汁というイメージを持っていましたが、どうやら私が知らない間に大変革が起こっていたようです。讃岐のコシのあるモチモチした麺に大阪の出汁を合わせたうどんが今や完全に主流となっているようで、大阪のうどんについて情報収集して引っ掛かってきたのはこうした「大阪讃岐うどん」ばかりでした。

うさみ亭マツバヤの外観

昔ながらの大阪のうどんを何としても食べてみたい、ということで見つけ出したのが「きつねうどん発祥の店」として知られるうさみ亭マツバヤです。

きつねうどん発祥の店

うさみ亭マツバヤの創業は1893年で、三代で130年以上の歴史を持つ堂々たる老舗のうどん店です。初代の宇佐美要太郎が奉公先の寿司屋の廃業をきっかけとして独立し、「松葉屋本舗」といううどん店を開いたことが起源となっています。

寿司屋で奉公していた初代にとっていなり寿司はお手のもので、創業時は甘辛く煮込んだ油揚げをうどんに添えて出していたといいます。その油揚げをうどんの中に入れて食べる客が多かったため、うどんに油揚げをのせて一緒に出したことで誕生したのがきつねうどんです。(諸説あります。)

食材も調味料も欠乏した戦中や終戦直後、二代目がうどんにご飯やマグロの中落ちなど手に入る材料を片っ端から混ぜ込んで作った料理が「おじやうどん」で、食糧難の時期が過ぎ去ってもこれを懐かしがる客が続出したため正式メニューとなりました。現在は四角い鉄製の鍋にご飯とうどんが半々に入り、かまぼこや穴子、干し椎茸、鶏肉、生卵などの具をのせています。

現在は三代目が店の味を守り続けています。

店は意外に小さかった

うさみ亭マツバヤは大阪地下鉄心斎橋駅から長堀通りを東に進み、丼池(どぶいけ)筋を北上した場所に位置しています。

変なホテル大阪心斎橋

途中に「変なホテル大阪心斎橋」があれば、あなたが歩いている道は丼池筋で合っています。

意外に小さいうさみ亭マツバヤの外観

大阪でも屈指の有名店ですが店は意外に小さく、注意して歩かないと行き過ぎてしまうかもしれません。

店先の石臼

店先に置いてある大きな石臼は昔使っていたものなのだそうです。

関西の代表的うどん

kakeudon.hateblo.jp

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元祖の店のきつねうどん

うさみ亭マツバヤの店内

店内はテーブル席のみ50席で、典型的な「老舗のうどん屋」といった雰囲気を醸し出しています。

うさみ亭マツバヤのメニュー

うどんだけでなくそばも出している店のようです。

きつねうどん

おじやうどんにも心を動かされましたが、やはり初志を貫徹してきつねうどんを注文しました。「関西の出汁は色も味も薄口」というイメージとはかなり異なっており、甘さ控えめの出汁は色も味も強めでした。利尻産の昆布や屋久島の枯節など数種を合わせているということですが、鯖節が少し強いのかもしれません。油揚げも甘さ控えめでした。

きつねうどんの麺

三代目が毎日手打ちしているという麺はこれぞ関西風という柔らかさです。舌先で押したらつぶれる程で、それほど噛まなくても口の中で団子状になって出汁とともにのどに流れ込んでいきました。決して目立とうとはせず、出汁の良さを邪魔することなく引き出していたと思います。

思っていた「大阪のきつねうどん」とはだいぶ違っていましたが、これこそが本来の味なのでしょう。

うさみ亭マツバヤについて

主なメニュー

かけうどん                    450円

きつねうどん              600円

肉うどん                      700円

おじやうどん      820円

天ぷらおじやうどん 1050円

地図

店舗概要

大阪府大阪市中央区南船場3-8-1

営業時間 11:00~18:00

定休日 日・祝

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