葉隠うどんは創業約40年の博多うどんの人気店で、名店で修業した店主がつくるうどんは麺も出汁も柔らかでした。
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博多駅筑紫口側にある店
鉄道の駅というものはたいていの場合は街はずれに設けられるもので、たとえ新幹線が停車するような大都会の駅であっても栄えている側と寂れている側があるものです。但し例外はいつの場合もあるもので、今回の旅で印象深かったことの一つが「博多駅はどちら側も均等に栄えている」というものでした。
滞在中は全く頭に入らなかったのですが、博多駅の場合は東側(空港側)が筑紫口で西側(天神側)が博多口なのだそうです。均等に栄えているといってもうどん屋の情報はなぜか博多口側ばかりで、唯一筑紫口側にあったのが葉隠うどんでした。
王道の博多うどんが食べられそうな店
博多うどんの情報収集をしていてまず目につくのは大抵の場合「3大チェーン店」と言われる牧のうどん・ウエスト・資さんうどんで、次いで地元の人気店が続きます。「葉隠うどん」はこの中で「うどん平」「かろのうろん」等の有名店と並んで取り上げられていることが多く、王道の博多うどんを食べたいという旅の趣旨にぴったりとはまる店のようです。
ちなみにこのような情報を集めていると必ず「博多はうどん発祥の地」「実は讃岐うどんより歴史がある」等々の記述に出くわします。承天寺の開山である聖一国師が鎌倉時代に中国から技術を持ち帰ったといいますが、香川では弘法大師が遣唐使船で持ち帰ったものとされています。
承天寺にある「饂飩蕎麦発祥之地」の石碑を鵜呑みにしてはいけません。
博多うどんのフワフワ感の秘密
名店として名高いうどん平で4年間修業した店主が葉隠うどんを開店させたのが1986年で、40年近い歴史があることになります。
博多駅の筑紫口から徒歩約12分の場所に位置しており、地下街やアーケードの類は全くありません。「災害級」の暑さの中ではここまでたどり着くだけでも大変です。
店内はカウンター席と座敷席が合わせて21席で、夕食には少し早い時間だったのでまだ空いていました。
店内で手打ちした麺を中央の大釜で茹で、茹で上がると隣のシンクに移して冷水で締めており、ここまでは讃岐うどんと同一です。こうしてできたうどん玉を蓋の上に置いてある竹振りざるに入れて釜で温めますが、この時間が実に長い。「湯煎」というレベルではなく、「二度茹で」と言っていいくらい時間をかけていました。
博多うどん特有のフワフワ感はこういう所から生まれているのかもしれません。
博多のうどん
麺も出汁も柔らかで調和がとれていた
定番の肉ごぼううどんです。暑さに耐えかねてビールも頼んでしまいました。
出汁は調和のとれたおだやかな味わいで、肉の旨味が溶け出してコクが加わっています。ごぼう天はせんべいのような食感でサクサクしていました。
麺はうどん平と同様で平打ちに近く、こちらは芯までフワフワしていました。麺が突出することなく出汁の美味さを引き出しており、「柔らかいうどんは出汁を楽しむもの」という私のイメージ通りのうどんだったように思います。
葉隠うどんについて
主なメニュー
かけうどん 380円
きつねうどん 480円
丸天うどん 480円
ごぼううどん 530円
肉うどん 630円
地図
店舗概要
営業時間
11:00~15:00 17:00~21:00
定休日 日・祝
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