西武新宿線本川越駅前の「長谷沼」は以前から目をつけていた店です。こちらでは各地で修業した店主が手打ちした本格的讃岐うどんを味わうことがで、味の良し悪しが一番よくわかる「釜玉」は大いに満足することができました。
地元で評判の店のようだった
長谷沼の店主はアパレル業界で10年ほど働いた後に内装業に転職し、その頃に都内で食べた讃岐うどんに感動してうどん修行の道へ入ったといいます。川越の店で働いた後、日本橋の名店のオープニングスタッフにも加わり、5年前に独立して当地で開業しました。
川越駅に到着したのが11時過ぎで、本川越駅前の店に到着したときは開店時間直前でしたが、家族連れがすでに一組並んでおり、さらに私の後ろに次々と並んでいきます。見た目は地味ですが、どうやら地元では評判の店のようです。
首都圏で楽しめるさぬきうどん
壁一面のメニューに驚かされた
店内は4人掛けのテーブルが2つと8人掛けの大テーブルが一つ、そして6人が座れるカウンターと比較的にこぢんまりとしています。
店の前に置かれていた看板に貼られたメニューを見て「本日の限定」を注文する気でいたのですが、店に入ってみると入り口の右手の壁一面にメニューが貼られていて度肝を抜かれました。
最初に注文してお金を払うと番号札を渡されて呼ばれるのを待つというスタイルで、讃岐うどんの店で一般的なセルフタイプとはかなり異なっています。散々迷った末に釜玉を注文し、さらにとり天とちくわ天を追加で頼みました。
入店したときにまだうどん生地を伸ばしている状況でしたから、相当待つことになるのは覚悟しなければかりません。
釜玉うどんとは
釜玉は讃岐うどん特有の食べ方で、釜から丼に直接引き上げたうどんに生卵を絡め、生醤油で味付けして食べます。冷水で締めていないため独特のモチモチ感を味わうことができますが、その分だけ茹で加減が難しいものがあります。味付けもシンプルであるためごまかしが効かず、私個人としては店の腕が一番よくわかる食べ方ではないかと思っています。
香川県の中央部に位置する「山越うどん」が発祥の地とされていますが、私が高松に住んでいた1995年~1996年には見たことがない食べ方で、恐らくそれ以降に誕生したメニューではないかと思います。
うどんも天ぷらも極上の味わいだった
20数分待って番号を呼ばれました。以前店が味付けしたことを知らずにさらに醤油をかけて大失敗したことがあり、「味付けは特にしていません」とはっきりと言ってくれたのは助かりました。何と天ぷらも揚げたての状態です。
卓上の醤油を2回りほどかけてひたすらかき回し、これで準備完了です。熱々のうどんを半熟状態になった卵がコーティングしている状態ですが、うどんと卵と醤油の組み合わせが美味くないはずがありません。茹で加減も最適であったため釜揚げ特有のモチモチ感もあり、極上の味わいとなっていました。
揚げたてのとり天とちくわ天もすばらしく、はなまるうどんや丸亀製麺の干からびたような天ぷらと比べると全く別物といってもいいでしょう。
釜玉が美味いのだから全メニュー美味いはず
ふと厨房を見ると店主がぶっかけを盛り付けている姿が見えましたが、ピカピカ光ったうどんがいかにも美味そうでした。釜玉うどんが美味いのですから、恐らくすべてのメニューが美味いと思います。
どうやら冷やしかけうどんが最も自慢のメニューのようであり、近いうちに再度来てみたいと思っています。
手打うどん 長谷沼
営業時間:月~土11:30~14:30(L.O.)/17:30~20:30(L.O.)
日・祝11:00~14:30(L.O.)/17:30~19:30(L.O.)
※売切れ次第終了
定休日:水曜日(祝日の場合は営業・翌日休み)
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