日の出製麺所は製麺業第一が徹底された店で、本業に支障をきたさないよう毎日お昼前後の1時間だけに限って食べることができます。うどん玉だけが入ったどんぶりに自分でだしをかけたうどんは全体的にしゃきっとしていました。
讃岐うどん店の3タイプ
讃岐うどん店には3つの店のタイプがあると言われています。私は「セルフ」が大多数だろうと思っていたのですが、四国新聞によれば香川県内のうどん店の約6割が一般店タイプなのだそうです。
一般店
注文するできあがったうどんを席まで持ってきてくれるという、全国どこにでもある最も一般的なうどん店です。注文を済ませてしまえば後は席で座ったままほとんど動く必要がなく、基本的に全て店員がやってくれます。
セルフ
席に座っているだけではだめで、客が「注文」以外の何かをしないといけないのが「セルフ」です。カウンターの最初で注文し、天ぷらやおでん、いなり等を取りながら進むとその先で完成されたうどんが出てくるという「はなまるうどん」や「丸亀製麺」のようなタイプが主流ですが、うどん玉をせいろから取って自分で温めなければならないような店もあります。
製麺所
もともと卸し専門の製麺所だった店がついでに客に食べさせてくれるようになったという店です。このタイプの店はあくまでもうどんの麺の卸しが本業で客はそれを分けてもらって食べるのであり、そのため客席は製麺所の一角の余ったスペースということになります。日の出製麺所はこちらのタイプのうどん店です。
「店頭で食べたい」という要望を断り切れなかった
日の出製麺所は1930年(昭和5年)の創業で、手前にある食事をするスペースの奥に巨大な製麺工場があります。
もともとは卸売りと店頭でのうどんの玉売りと生うどんの手土産や贈答品の販売卸しのみの店でしたが、「店頭で食べさせて欲しい」という要望が強く、どうしても断りきることができなかったといいます。本業である製麺業に支障をきたさずにいいものが出せるのは1時間半が限界ということで、現在では「11時半から12時半の間なら食べることができる。」という形式となっています。12時半に行列に並んでいればOKなのだそうです。
ちなみに私が現在所有している「恐るべきさぬきうどん」1~5巻には日の出製麺所の記載はなく、2002年初版発行の第5巻に掲載されている「わたしの好きなうどん屋さんランキング」BEST50にもランクインしていません。
一方で「さぬきうどん全店制覇攻略本2004年度版」では紹介されていることから、日の出製麺所でうどんが食べられるようになったのはこの辺りのタイミングではないかと思われます。
製麺所タイプのうどん店
全体的にシャキッとしていた
今回の食べ歩きで最も長い行列です。皆さんさっさと食べてさっさと出ていくせいか、それほど待たずに店の中に入ることができました。
メニューは熱い・冷たい・ぬるい・釜玉の4つで、それぞれ小(1玉)・中(1,5玉)・大(2玉)・3玉・4玉の中から選びます。店に入る際に店員に伝えて席で待っていると、「熱い小の方~!」と呼びかけてくれるので、手を上げてアピールしましょう。
熱いうどん(小)です。この状態でテーブルに置かれるので、讃岐うどんが初めての人はギョッとするかもしれません。
「上級者」を自称する私は動揺することなくテーブルの上にあるポットから熱いだしを注ぎました。
薬味のネギを自分でかけ、トッピングとしてちくわの天ぷらをとります。麺はモチモチした食感で、細麺でありながらしなやかで弾力がありました。のど越しも良く、全体的にシャキッとしたうどんです。イリコが効いただしは優しい味わいで、麺の良さを十分に引き出していました。
会計は食べ終わったらレジで自己申告して済ませます。
日の出製麺所について
主なメニュー
釜たま小(1玉) 190円
釜たま中(1.5玉) 250円
釜たま大(2玉) 310円
熱い、冷たい、ぬるい各小 120円
地図
店舗概要
営業時間
11:30~12:30
定休日 不定休
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