加寿屋JR奈良駅前店は旅の途中で偶然発見したかすうどんの専門店です。一見するとかけうどんに天かすをかけた状態に見えますが、牛の腸を脂分が抜けるまで低温でカリカリに揚げた「かす」は「天かす」とは似て非なるものでした。
JR奈良駅前で偶然見つけた店
加寿屋JR奈良駅前店はJR奈良駅より徒歩約2分という文字通り駅前に位置しており、関西の情報に疎い私は全く予備知識がなく、奈良の寺社を巡った旅の途中でたまたま偶然発見した店です。
1934年に完成したJR奈良駅の旧駅舎は仏教建築様式を取り入れた文化的価値の高い建物で、現在では奈良市観光案内所として保存・活用されています。また奈良には全く別の場所に近鉄奈良駅があり、二つの奈良駅は900mくらい離れています。
日光や伊勢ではJRは競合私鉄に完敗しており、もはや競争しようという意思すら持っていないようですが、これは奈良も同様であるように見受けられます。近鉄奈良駅は市街地のど真ん中に位置していて特急ビスターカーがガンガン乗り入れており、奈良を訪れる観光客のほとんどがこちらを利用しているのではないでしょうか。
私も近鉄をフルに利用して奈良で御朱印集めの旅をしましたが、宿泊したホテルがJR奈良駅前にあったため、旅の二日目・三日目は近鉄奈良駅まで歩くことから始まりました。
その際に見つけたのが加寿屋です。
京都のうどん
「かすうどん」とは?
加寿屋は藤井寺に本店がある「かすうどん」専門店で、関西を中心に幅広く展開しています。
「かすうどん」の「かす」とは牛の腸を脂分が抜けるまで低温でカリカリに揚げたもので、大阪の南河内地方で食されてきた食べ物とされています。外がカリカリで中がプルプルした独特な触感が特徴で、高たんぱく低脂肪でコラーゲンがたっぷり含まれています。水分が抜けて肉のうまみが凝縮しているということで、最近になって幅広く食べられるようになったようです。
大阪で人気のうどんとの相性は抜群で、「かす」の旨みがダシに溶け込む一方で「かす」もダシを吸い、外はカリカリのまま中のプルプル感が増します。「かす」を「かけうどん」に載せた「かすうどん」を初めて正式メニューとして販売したのが加寿屋で、瞬く間に人気が爆発してかすうどん専門店となりました。
「かす」は「天かす」と似て非なる物だった
かすうどんにからあげ丼ミニサイズのセットを注文しました。
一見するとはなまるうどんや丸亀製麺でかけうどんに天かすを投入した状態に似ています。
しかしかすうどんではカツオが効いた出汁に「かす」の脂が溶け出すことで甘みが加わっています。「かす」は確かに外がカリカリで中がプルプルしており、出汁を吸ってふわふわになるだけの天かすとは似て非なる物でした。
麺はモチモチふわふわした食感ですがしっかりとした弾力もあり、甘みが増した出汁をしっかりと受け止めていました。
なんと町田にも出店していた
HPを見ていて気付いたのですが加寿屋は東京にも出店しており、その一つは何と町田の私の自宅近くにありました。かすうどんと焼き肉の併設店ということで見落としてしまっていたので、近いうちに訪れてみたいと思います。
加寿屋JR奈良駅前店
営業時間
11:00~翌3:00(月~土)
11:00~24:00(日・祝)
定休日 無休
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