金刀比羅宮東京分社に隣接した水道橋麺通団は新宿の東京麺通団の流れを汲む店で、こちらでも高松の名店である「宮武」の指導を受けたスタッフの打ったうどんを食べることができます。東京のど真ん中にある讃岐そのものといった雰囲気を感じられる場所で食べる本格的讃岐うどんの味は格別でした。
もともとはタウン情報誌編集者のグループ名だった
麺通団は「ゲリラうどん通ごっこ軍団」の略称で、香川のタウン情報誌に「さぬきうどん針の穴場探訪記」として「穴場中の穴場」的うどん屋のコラムを連載し続けた編集者たちのグループ名です。
コラムを単行本化した「恐るべきさぬきうどん」はベストセラーとなってテレビでもたびたび紹介されるようになり、団長の田尾和俊氏はコラム連載終了後も讃岐うどんイベントのプロデュースやうどん店のマネージメントにその力量を振るい、平成15年には評論家の勝谷誠彦氏と共同で新宿に『讃岐うどん大使 東京麺通団』をオープンさせました。
麺通団が火付け役となった讃岐うどんブームは全国に広がり、平成18年には香川県を舞台とした映画「UDON」が公開されるまでになりますが、田尾氏はこの映画にも企画協力として参加しています。
香川そのものといった雰囲気の場所だった
「讃岐うどん大使 麺通団」は最盛期には全国に9店舗を構えていたようですが、現在では新宿・水道橋・福岡の3店舗となっています。
水道橋麺通団がオープンしたのは平成22年です。かつてこの一帯が高松松平家下屋敷であったことから金刀比羅宮東京分社やこんぴら会館といった施設がありますが、そこに隣接して麺通団が出店したことで讃岐そのものといった雰囲気をいっそう醸し出すことになりました。
ちなみに高松松平家は水戸徳川家の流れを汲む名門で、藩祖の頼重は徳川光圀と兄弟の関係にありました。現在の小石川後楽園と東京ドーム一帯がかつての水戸藩邸ですので、高松松平家下屋敷は隣接していたことになります。
本場香川の名店
うどんと玉子と醤油の相性の良さを改めて感じた
周辺はオフィス街でこの日は日曜ということもあって閑散としていましたが、店内はほぼ満席という状況でした。
こちらでは讃岐の名店である「宮武」の指導を受けたスタッフの打ったうどんを食べることができます。
新宿の東京麺通団と同様に店の壁には香川県の地図が貼られ、うどんの名店の位置が示されています。
讃岐うどんにおいては「かけ」「ざる」「釜揚げ」「釜玉」が四大食べ方とされていますが、私は東京麺通団で初めて釜玉を食べました。水道橋麺通団には釜からあげたあつあつの麺に自家製の塩ダレと生卵をからめる「しおたま」というメニューもあるようですが、今回は定番の釜玉を注文しました。
しっかりとかき回すと加熱された玉子がうどんをいい感じでコーティングし、食欲をそそる色合いとなりました。ずっしりとした食感のうどんにはしっかりとしたコシがあり、その分だけのど越しも楽しむことができます。うどんと玉子と醤油の相性の良さを改めて感じましたが、塩ダレというのも味わってみたいものだと思いました。
水道橋麺通団
営業時間10:00~23:30
定休日:不定休
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