松下製麺所は高松市の中心部にある店で、うどんと中華麺の両方をどんぶりに入れる「ちゃんぽん」で人気です。「孤独のグルメ」で井之頭五郎が来た店のうどんはオーソドックスの極みでした。
「製麺所タイプ」とは?
松下製麺所は高松市の中心部に位置する製麺所タイプのうどん店です。
製麺所タイプとは恐らく香川県内にしか存在しないタイプで、製麺と麺の卸が本業という店です。
そうは言っても大半の店は製麺スペースの横にテーブルと椅子が置かれており、そこで食べられるようになっています。しかし中には本当に製麺と卸ししかやっていないという店もあって、そこでは客は持参したマイどんぶりに麺を分けてもらい、店先で「勝手に」醤油をかけて食べます。
本業に支障をきたさないよう、毎日1時間だけ食べることができるという店もあります。
「ちゃんぽん」で有名な店
私が松下製麺所の存在を知ったのは深夜にたまたま目にしたNHK―BSの讃岐うどん特集で、そこではどんぶりにうどんと中華麺を一緒に入れる「ちゃんぽん」を出す店として紹介されていました。
番組に登場した常連客はうどんと中華麺をテボに入れて手慣れた様子で湯煎し、出汁に胡椒をたっぷりかけて美味そうに啜りこんでおり、そのあまりに想像を超えた組み合わせに衝撃を受けたことを記憶しています。
製麺所タイプの店は朝が早く、松下製麺所も7時から開いているようです。高松滞在二日目の朝食をとる店としてうってつけだったので立ち寄ることにしました。
製麺所タイプのうどん店
「孤独のグルメ」でも取り上げられた店
松下製麺所はもともと製麺と卸が中心で、1966年の創業時はうどん飲食店・大衆食堂・八百屋・旅館・公官庁の食堂などにうどん玉を卸していました。1970年代になって近代的なスーパーが勢力を拡大すると八百屋などでうどん玉を買う人は激減し、それにより製麺と卸のみの店は廃れていきます。
そのような情勢下で松下製麺所は1975年からセルフのうどん店を始めました。粉のミキサーと製麺機は創業当時のままなのだそうで、厨房は昭和40年代の雰囲気をそのまま残しています。
こんな店にちゃんぽんという破天荒極まるメニューがあるのですから、讃岐うどんは奥が深いと思います。
2017年にはテレビ東京の「孤独のグルメ大晦日スペシャル~瀬戸内出張編~」でも取り上げられ、井之頭五郎がこちらのうどんを食べました。
麺も出汁もオーソドックスの極みだった
宿泊したホテルが提携している駐車場が開くと同時に車を出し、店に到着したのは7時40分くらいだったと思います。店はまだ空いていて先客は1人だけでした。
初めての店でちゃんぽんを注文するのはさすがにためらわれ、今回はオーソドックスなかけうどんを食べることにします。「うどん一玉」と告げるとせいろから箸でうどん玉を取りだして渡してくれました。ぱっと見は乾いていましたが、湯煎して温めるとつやつやになり、出汁と薬味のネギをかけて完成です。
食べてみると麺も出汁もオーソドックスの極みでした。突出した特色というものは特に感じられませんでしたが、バランスの取れた飽きのこない味わいだったと思います。
私と入れ替わりに店に入ってきたサラリーマン風の男性客が「ちゃんぽん」と注文しており、やありこちらはちゃんぽんが人気メニューだったようです。
松下製麺所について
主なメニュー
小(1玉) 230円
中(2玉) 340円
大(3玉) 450円
温泉卵 80円
地図
店舗概要
松下製麺所
087-831-6279
営業時間7:00~15:00
定休日 日曜
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