寛文五年堂は稲庭うどんが誕生したとされる年を屋号にした店です。乾麺と生麺の食べ比べができる店で、「もちもち」と「ふわふわ」という食感の違いを感じることができました。
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稲庭うどん誕生の年を屋号とする店
秋田県の右下隅のような場所にある稲庭に独自のうどんが誕生したのは江戸時代初期の17世紀中ごろとされています。
奥羽山脈の懐に広がる稲庭村は澄んだ空気と栗駒山から流れ出る水に恵まれており、うどんづくりに適した環境にありました。そこで麺づくりをしていた佐藤市兵衛の技術を初代稲庭吉左衛門が受け継ぎ、改良を加えてうどんづくりの製法を確立させたのが寛文五年(1665年)です。
この「寛文五年」こそが稲庭うどん誕生の年とされており、これを屋号としたのが寛文五年堂です。
稲庭吉左衛門が完成させた製法は分家の佐藤養助により門外不出・一子相伝で受け継がれますが、1972年に公開されたことにより稲庭の産業となります。寛文五年堂が創業したのはこの翌年の1973年でした。
「稲庭うどんの聖地」
JR東日本のおトクなきっぷ「旅せよ平日!JR東日本たびキュン♥早割パス」を利用して秋田まで稲庭うどんを食べに行くことになり、「秋田駅 稲庭うどん」で検索して引っ掛かってきたのが佐藤養助と無限堂、そして寛文五年堂でした。
当初考えていたのがまず秋田駅前で一軒入ってから湯沢に移動して佐藤養助本店を訪れ、そして秋田駅に戻ってさらに一軒入るというものでした。しかしよく調べてみると寛文五年堂もまた湯沢市に本店があるではないですか。地図上で検索すると寛文五年堂本店は佐藤養助本店から徒歩10分くらいの距離で、同じ国道398号線沿いに位置していました。
さらに調べてみると、この辺りは約1㎞くらいの間に二つの食事処の他に干饂飩の販売店や工場が数多く集まった「稲庭うどんの聖地」であるようです。これは本当に行ってみるしかありません。
寛文五年堂本店へのアクセス
寛文五年堂本店は自然豊かな田園風景の中を抜ける国道398号線沿いにで、佐藤養助本店から徒歩10分くらいの場所に位置しています。
パンフレットによると奥羽本線湯沢駅よりタクシーで約20分となっています。公共交通機関を利用する場合は湯沢駅からバス便が出ています。
羽後交通路線バス小安線で乗車時間は約26分です。
最寄りのバス停は「三嶋神社前」です。奥羽本線十文字駅からの便もあります。
本場で堪能した稲庭うどん
乾麺と生麺の違いを味わった
寛文五年堂本店の正面は印象深い外観でした。全く見落としていたのですが、突き当りの白い建物から左手奥に進むと見学者コース付きのうどん工場があるようです。
ハイカラな造りの建物で、1階に食事処と売店、2階に美術館があります。
平日の午後だったので、客は私だけでした。
テラス席もあります。
稲庭うどんは通常では乾麺で流通していますが寛文五年堂では生麺も扱っており、両方を食べ比べることもできます。
無限堂と佐藤養助本店で冷たいうどんを食べたので、寛文五年堂では温かいうどんを食べようと思っており、そういうことで天ぷら付き味比べ(温)を注文しました。腹がはちきれることを心配してここまでは最低限のメニューだけでしたが、食べ終わったら秋田駅に戻るだけので後のことを心配する必要がなく、ここで初めて天ぷらも注文しました。
左が生麺で右が乾麺です。
乾麺は平べったく、ふわふわした食感でした。
それに対して生麺は断面が丸く、モチモチしています。どちらもツルツルしていて口当たりとのど越しは最高であり、和風の温かい出汁と絡んで上品な味わいでした。
稲庭まで行って食べるのが最高
寛文五年堂は東京に店がなく、そのため生麺と乾麺の食べ比べをしたければ秋田まで行くしかありません。
秋田店は駅に近く便はいいのですが、やはり稲庭まで行って雪を見ながら食べた稲庭うどんは最高でした。
寛文五年堂本店について
主なメニュー
味比べ 950円
二種三味うどん 1060円
天ぷらうどん 1510円
天ぷら付き味比べ 1620円
天ぷら付き二種三味うどん1730円
地図
店舗概要
営業時間 10:30~16:30
定休日 8月13日 年末年始
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