本格手打ちうどん もりはオリジナリティーのあるうどんを追求した店で、あなご一本揚げぶっかけと肉かすうどんが看板メニューという、讃岐うどん界では異色の店です。関西で広く食べられている肉かすうどんは京風の出汁に「かす」の油や甘みが溶け出し、うどんの力強さを引き出していました。
須崎食料品店から車で5分
「手打ちうどん もり」の創業は2015年で、観音寺市のうまじ家で修行した店主がオープンさせました。当初は海に近い場所に位置していたようですが、2018年に現在の地に移転してきました。
家もまばらな山あいの道の途中におしゃれな外観の店がいきなり出現したような感覚で、あの超人気店である須崎食料品店からは車で5分くらいの距離になります。
オリジナリティーを追及している店
店主は「本物の味を追求し、そこにオリジナリティーを加えることで、また食べたいと思ってもらえるうどんを提供したい」とインタビューに対して語っています。
メニューを見てみると単純な「かけ」や「ぶっかけ」ではなくそこから一捻りしたメニューがズラリと並んでおり、その独自色を帯びた外観と相まって讃岐うどんらしからぬ印象を人々に与えているように感じられます。
「はゆか」と同様に冷たいうどんが好きな店主の店ということもあって、多種多様なぶっかけうどんが食べられるような構成になっています。
一方のかけうどんでは肉かすうどんが一番人気となっており、こちらを注文することにしました。
周辺の名店
関西で食べられている肉かすうどん
肉かすうどんは関西で広く食べられているうどんで、これだけを扱う専門店まであります。
「かす」とは牛の腸を脂分が抜けるまで低温でカリカリに揚げたもので、大阪の南河内地方で食されてきた食べ物とされています。外がカリカリで中がプルプルした独特な触感が特徴で、高たんぱく低脂肪でコラーゲンがたっぷり含まれています。水分が抜けて肉のうまみが凝縮しているということで、最近になって幅広く食べられるようになったようです。
香川でかすうどんを出している人気うどん店は恐らくこちらだけではないかと思います。オリジナリティーを追求した店主の姿勢が反映したメニューとなっています。
京風の出汁にかすの油と甘みが溶け出している
手打ちうどん もりの肉かすうどんで、素揚げした牛の小腸と細長く切ったネギが麺を隠さんばかりに多量に浮かんでいます。
牛筋煮込みも1本取りました。
麺は適度な柔らかさの中にコシと弾力を帯びた讃岐うどんらしいオーソドックスなもので、出汁はイリコの風味を抑えた、どちらかというと京風に感じられました。
その京風の出汁に「かす」の油や甘みが溶け出し、「かす」もダシを吸って外はカリカリのまま中のプルプル感が増しています。ここにネギの甘みも加わり、うどんの力強さを引き出していたように思います。
「かけ」「釜揚げ」「釜たま」「ぶっかけ」「しょうゆ」が中心の讃岐うどん界ではかなり異色な店ではないかと思います。
手打ちうどん もりについて
主なメニュー
あなご一本揚げぶっかけ 900円
肉かすうどん 880円
とり天ぶっかけ 650円
イカ天ぶっかけ 590円
地図
店舗情報
本格手打ちうどん もり
0875-74-6755
営業時間10:00~14:00
定休日 火曜
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