高松の「手打ちうどんの田」(でん)は角煮うどんが名物の店ですが、厳しい数量制限があるので食べたければ開店前に並ばなければ無理です。代わりに注文したかけうどんは麺も出汁も理想的で感動的な美味さでした。
看板が無ければ見つけられない店
「手打ちうどんの田」は高松市の郊外にあるうどん店です。私が見た限りでは「るるぶ」や「マップル」といった観光ガイドブックには掲載されていないようであり、恐らく地元のうどん好きしか知らない店なのではないかと思います。
ことでんの「空港通り」駅から徒歩約5分ということで、字面からはかなりの繁華街の中にある店に見えます。しかし高松市内の中心部からほぼ一直線に南下してきたことでんは大田駅を過ぎると完全なる単線になり、仏生山のカーブを曲がると後は無人駅だらけで沿線の空き地もぐっと増えます。「空港通り」という駅名に騙されてはいけません。
「田」はそのような畑と住宅がほぼ半々という地域に何の前触れもなくいきなり出現します。
「これまで30件近く香川県内のうどん店を巡り、どんな佇まいでもうどん屋は大体見分けることができる。」と豪語したことがありますが、こちらに関しては看板が無ければ見つけられなかったかもしれません。
角煮うどんは開店前から並ばないと無理だった
「田」は角煮うどんが看板メニューという讃岐うどん界でも変わった店です。約6時間煮込んで甘みとうま味をじっくりしみ込ませ、仕上げにしょうゆで風味づけした角煮は箸で切れるほどやわらかく、口の中でとろけてしまうといいます。
そんな圧巻の大きさと厚さの角煮がのったうどんはやはり食べてみたいと思うじゃないですか。三日間で14軒巡った今回の旅の場合、途中で頭がこんがらがってしまわないよう特に注文すべきメニューがあれば事前にメモしており、常に持ち歩いた手帳には「うどんの田(でん)」の横にあらかじめ角煮うどんと記しておきました。
しかし後で知ったのですが「田」の角煮うどんは「土曜日は15食、平日は10食以下」という厳しい数量限定メニューとなっており、どうしても食べたければ開店と同時に入らなければ無理のようです。
この日4軒目で10時40分頃やって来た者が注文するなど無謀の極みであり、店主は黙って首を振るだけでした。
感動的な美味さだった店
麺も出汁も理想的で感動的な美味さだった
「田」は屋内部分と後から増築されたような半屋外のスペースの二つからなり、屋内に厨房とカウンター席・テーブル席・座敷席があり、反屋外に長テーブルとパイプ椅子が並んでいます。
角煮うどんが無ければ注文すべきはかけうどんしかありません。もう見るからに美味そうであり、今回の旅で何十枚も撮ったうどんの写真の中でこれがベストショットなのではないかと思います。(御朱印と同様に斜め方向から、湯気が写るように撮るのがコツなのかもしれない。)
牛筋煮込みも2本取りました。麺はツルツルしており、モチモチとした弾力もしっかりと残っています。太麺なのでのど越しや粘りも強烈ですが、決して硬いうどんではなく全体としてはしなやかです。
出汁はイリコの風味が強く旨味が凝縮していました。 麺も出汁も理想的で感動的な美味さでした。
手打ちうどんの田について
主なメニュー
かけうどん 230円
角煮うどん 360円
ざるうどん 300円
肉うどん(小)500円
地図
店舗概要
手打ちうどんの田(でん)
087-889-2930
営業時間10:00~14:00(土曜日は6:00~)
定休日 日曜
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