銀座7丁目にある太常うどん(だいつね)銀座本店は江戸時代から続く老舗の八百屋が運営するうどん屋で、うどんだけではなくトッピングの野菜の天ぷらの美味さが大変に印象的でした。
江戸時代から続く老舗の八百屋が始めたうどん屋
太常うどんは江戸時代から続く老舗の八百屋が始めたうどん屋ということで有名です。
五代目店主が若い頃に秋田で稲庭うどんを食べたことをきっかけとしてうどん好きとなり、それ以降全国各地のご当地うどんを食べ歩きますが、「本当に食べたい」と思えるようなうどんに出会うことが近年になってめっきり減ってしまいました。ならばそのようなうどんを自分で提供したいということで2010年2月にオープンさせたのが銀座本店です。(「本店」と銘打っているものの、支店はない模様。)
東京の讃岐うどんの名店
八百屋の中にうどん屋があるような独自の店構え
太常うどんはこれまで何度もマスコミに取り上げられている有名店で、またロケ地として使用されることも多いようです。
新橋と築地の中間で国立がんセンター中央病院や新橋演舞場、新しく建替えられた歌舞伎座といったメジャーな建物に囲まれたような場所に位置していますが、晴海通りや昭和通りといった幹線道路からは奥まったわかりにくい場所にあります。
まるで八百屋の中にうどん屋があるような、ぱっと見では人気店とはとても思えぬ地味な店構えということもあり、知らなければ通り過ぎてしまうかもしれません。
この日は新型コロナウィルス緊急事態宣言が東京で解除されてまだ日が浅く、街に人が戻りきっていないこともあって店先の光景もおとなしいものでしたが、以前訪れた際は周辺に勤めるビジネスマンが行列をつくり、店頭には多くの野菜が並べられていました。
店内には「製麺所」と書かれたスペースがあり、どうやらこちらでうどんが作られているようです。
他とは全く違う独自の世界のうどんだった
アボガドうどんとレタスうどんが目を引きますが、私は普通にかけうどんにします。
老舗の八百屋が展開するうどん屋らしくこれ以外にトッピングとして野菜の天ぷらがカウンターに何種類も並んでおり、その中から野菜かき揚げとアスパラの天ぷら、さらに温泉玉子を注文しました。
玉子をうどんに投入して準備完了です。
香川から取り寄せた粉を使用して店内に設置した最新の製麺機で作ったといううどんはモチモチとしており、讃岐うどんより若干硬めの食感です。利尻産の昆布、瀬戸内の煮干、熊本産のうるめ、さぱ節、鹿児島産の鰹節、土佐清水産のそうだ鰹節といった天然の素材だけを使用してとった出汁は関西風でありながらしっかりとした味が付けられており、最後まで飲み干せるものとなっていました。
香川から取り寄せた粉を使用しているということですが、明らかに讃岐うどんとは異質であり、関西風でも博多風でもない全く独自のうどんのように思います。
野菜の天ぷらが絶品だった
太常うどんはうどん以上に野菜の天ぷらの美味しさが際立っていたように思います。カウンターに並んだ天ぷらは時間が経過しているせいか冷めてしなしなになっていましたが、それでも素材がいいせいか野菜の甘さが引き出されていました。
さすが老舗の八百屋が経営するうどん屋だけのことはあり、天ぷらだけでも食べにくる価値はあると思います。
太常うどん 銀座本店
住所:東京都中央区銀座7-15-17
営業時間:11:00~15:00 17:30~23:00
定休日;土・日・祝
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