富士吉田の金蔵製麺では新感覚の吉田うどんを味わうことができます。麺とつゆに独自のこだわりを持っており、大盛で食べたくなるようななじみやすいうどんでした。
新感覚の吉田うどん
吉田うどんは山梨県の富士吉田市を中心に食べられているご当地うどんです。
機織りをする女性の手を煩わせることがないよう昼食として男が打ったうどんで、塩水を使用して力任せに生地をこねたため歯ごたえのあるねじれた太麺が主流となっています。かつては機織りの関係者や織物を買い付けに来た商人たちに自宅の居間などでうどんを振舞ったりしていたため、現在でも多くの店が玄関で靴を脱いで小上がりの座敷に上がり、座布団に座ってうどんを食べるというスタイルとなっています。
お昼時にマニアックな雰囲気の店内でごつごつしたうどんをしっかりと噛んで食べるというのが吉田うどんに対する一般的なイメージではないかと思いますが、それを大きく変えてしまうのが金蔵製麺です。新感覚の吉田うどんと言ってもいいでしょう。
麺とつゆにこだわった「ハーフセルフ」の店
金蔵製麺は富士吉田市の中心部を南北に貫く「冨士みち」から一本奥まったお茶屋町交差点のすぐ近くに位置しています。
このあたりの道はみんな富士山に向かって一直線に伸びており、天気が良かったこの日は絶景を楽しむことができました。
これまで訪れてきた吉田うどんの店は自宅の一部を改造したというものが大半でしたが、金蔵製麺は賃貸物件のテナントのようです。オープンのいきさつ等については全くわかりませんでしたが、かなり新しい店であることは間違いないと思われます。
店の中央の土間を挟んで両側に小上がりがあり、それぞれ座敷席とテーブル席が設けられていました。
金蔵製麺は「ハーフセルフ」とでもいうような仕組みの店となっています。
注文はこちらの紙に記入して厨房のスタッフに渡します。「きんぴら」というよそで見たことのないトッピングがある他、カレーライスもメニューに入っていました。
出来上がったうどんは席まで持ってきてくれますが、食事の後は食器類を自分で下膳口までもって行かなければなりません。
麺は国産小麦粉と富士山の雪解け水を使用した麺には相当なこだわりがあるようで、注文が入ってから茹でるのでそれなりの待ち時間が発生します。
吉田うどんの名店
大盛で食べたくなるなじみやすいうどん
私が注文したのは肉うどんでした。
うどんはやや細目で縮れもなく、表面がピカピカしていていかにも滑らかそうです。食べてみると吉田うどん特有の歯ごたえはあるものの口当たりがモチモチでつるつるしており、どちらかというと讃岐うどんの麺に近いように思います。
魚介系の出汁に醤油と味噌をあわせたつゆは香りが強く味に深みがありました。
自家製のすりだねは他の店のようなしっとり感がなく、薬味トングでつまむ際に注意しないとテーブルの上にポロポロとこぼすことになります。
うどんに投入するとつゆの味の深みが一層増したように思いました。全体的に吉田うどん特有のとんがった部分が丸くなったような印象で、多くの人にとってなじみやすいうどんなのではないでしょうか。うどんの食べ歩きをする際はいつも小が並を注文しているのですが、今回は大盛にすればよかったというのが最後の感想です。
金蔵製麺について
主なメニュー
カレーうどん 680円
天ぷらうどん 640円
肉うどん 580円
冷やしうどん 650円
地図
店舗概要
営業時間
11:00~25:00(平日)
10:00~25:00(土日祝)
定休日 木曜日
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