讃岐うどん大使 東京麺通団は西新宿で20年以上続くうどん屋で、東京のうどんに絶望していた頃の私が足繁く通った店です。今回8年ぶりに訪れ、やはり新宿で一番美味い店だと思いました。
「讃岐うどん大使」を名乗る店
東京麺通団は西新宿の小滝橋通りから少し奥まったところに位置するうどん屋です。香川から毎日直送される生地を店で製麺して打ち立て・茹でたての状態で客に提供しており、本場の讃岐うどんの姿を新宿で再現させています。
オープンしたのは2003年ですからもう20年以上続いていることになります。はなまるうどんが東京進出を果たした直後で知名度がまだそれほどでもなく、東京のうどんに絶望していたこの頃の私はちゃんとしたうどんが食べたくなるとその都度西新宿まで来ていました。
正式な店名は「讃岐うどん大使 東京麺通団」で、「大使」を名乗っているだけあって店内は単なるうどん屋にとどまらず、讃岐うどんのテーマパークのようになっています。
高松港の沖合にある女木島ではないかと思います。
これはどこか、私にもわかりません。
香川県の地図に讃岐うどんの有名店が記されています。店の数が以前よりも随分と減ったように思います。
出店までには意外な経緯があった
麺通団はもともと香川のタウン情報誌の編集者で作られ、地元の穴場のうどん屋を紹介し続けてきたグループです。掲載していたコラムを単行本にした「恐るべき讃岐うどん」がテレビで紹介されたことによって讃岐うどんブームの火付け役となり、遂にはこれを題材とした映画「UDON」が公開されるまでになりました。
「東京麺通団」を名乗っているのですから当然団長の田尾和俊氏がプロデュースした店だとばかり思っていましたが、どうやらそう単純な話ではなかったようです。
麺通団公式サイト内の「2021年10月の日記」によると、宮武讃岐製麺所の社長が東京進出を目指して田尾氏にアドバイスを求めたことがすべてのきっかけだったといいます。社長を信頼していた田尾氏はコラムニストの故・勝谷誠彦氏を紹介し、それに加えて「麺通団」の名前を使うことも承諾しました。
こういう経緯があった以上、東京麺通団では宮武讃岐製麺所でつくった生地を使用して製麺していると思われます。
田尾氏が直接経営にかかわった時期もあったそうですが、すぐに身を引いてその後はノータッチとのことです。
その一方「もう一人の宮武」で、讃岐うどん界のスーパースター宮武一郎氏も技術面で関わっているようです。
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8年ぶりに入ってみた
現在でははなまるうどんや丸亀製麺が数多くの店舗を展開し、それ以外にも香川の人気店で修業した店主が開店させた店も増え、東京のうどんは著しくレベルが向上しています。
ちゃんとしたうどんを食べるためにいちいち西新宿まで出向く必要がなくなったためすっかりご無沙汰してしまい、東京麺通団に来るのは8年ぶりになってしまいました。
こちらは私が生まれて初めて釜たまを食べ、感激した店でもあります。
香川県の第二の名物と言われる骨付き鶏がいつの間にかメニューになっていました。
店に入ってすぐのカウンターの奥に大釜があり、そこで麺を茹でています。こちらでどんぶりに入れたうどん玉を受け取って奥に進みます。(冷水で締めたうどんを湯煎して温めるところまでやってくれています。)
カウンターを進みながらトッピングの天ぷら等を取り、最後のレジで精算します。写真では切れてしまっていますが、手前に出汁を注ぐ蛇口があります。
テーブルに各種調味料が置かれており、これが案外助かるのです。
新宿で一番美味い店だと思う
基本に忠実にかけうどんを注文しました。香川で食べ歩きをしている時と違って「大」を頼んでも何の問題もないのが嬉しいところです。しょうがを多めに加えました。
トッピングはとり天とちくわ天です。
イリコの風味が強めの出汁はスイスイ飲めます。天ぷらはサクサクではなかったものの、十分に美味しかったように思いました。
麺は太くてずっしりしていながら柔らかく、それでいてしっかりとした粘りがありました。表面がしっとりしていて啜りこみやすかったように思います。
表面の適度な粘りが出汁を麺にしっかりとまとわりつかせています。それによりのどを通り抜ける時の摩擦や、飲み込むときに感じる若干の抵抗も心地よくなりました。
本当に久しぶりに訪れた店でしたが、やはり新宿で一番美味い店だと思いました。
讃岐うどん大使 東京麺通団について
主なメニュー
あつかけ小 440円
ぶっかけ小 550円
ざる小 540円
かまあげ小 550円
かまたま小 600円
地図
店舗概要
東京都新宿区西新宿7-9-15 ダイカンプラザ ビジネス清田ビル1F
営業時間 11:00~23:00
定休日 元旦
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