「かろのうろん」は創業がなんと1882年で、間違いなく博多で最古のうどん店です。店内は撮影禁止で、茹でたての麺はモチモチふわふわしていて絶品でした。
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博多は歴史あるうどん店が多い
承天寺に「饂飩蕎麦発祥之地」という石碑があることから「博多はうどん発祥の地」と信じている人は意外に多いようです。うどんの起源についてはざっと調べただけで10以上もの説が出てくるくらいなので、私は「実は讃岐うどんより歴史がある」とは全く思っていないのですが、博多には歴史があるうどん屋が数多く残っているというのは間違いないようです。
初めて博多を訪れるに際して事前にできる限り情報を集め、3泊4日で9店食べ歩きました。ここまででご紹介した8店の中で主だった店は以下の通りです。
うどん平 1974年創業 50年
葉隠うどん 1986年創業 38年
牧のうどん 1973年創業 51年
大福うどん 1950年創業 74年
みやけうどん 1954年創業 70年
資さんうどん 1976年創業 48年
特に狙ったわけではないのですが、結果として35年以上続く店の割合が驚異的なものとなっています。しかし博多で最後に入った店はこんなものではありませんでした。
博多で最古のうどん店
「かろのうろん」は祇園山笠で全国的に有名な櫛田神社のすぐそばに位置する店です。創業は1882年(明治15年)で何と142年の歴史があり、現在の店主は四代目なのだそうです。
「老舗」と呼ばれるには「三代もしくは百年」続いていることが必要という話を聞いたことがありますが、かろのうろんはこの両方を満たしています。博多で最古であることは間違いないでしょう。これまで全国各地でうどんを食べてきましたが、こんな店は初めてです。
初代は自宅の納屋を利用して趣味でうどんを打っていたということですが、その味が知人らの間で評判となり店を構えることになったといいます。店が角にあったので当初は「角のうどん屋」と呼ばれていましたが、博多弁では「ど」が「ろ」になることから自然と「かろのうろん」となり、そのまま現在の屋号となりました。
博多の歴史ある店
店内は撮影禁止
何とも歴史を感じさせる店構えで、うどんを啜りこんでいる蛙の絵が印象的です。
私は完全に見落としてしまったのですが、道路に面した真ん中の柱に「かろのうろんやにわくろうが三匹ふくろうとったげな」(角のうどん屋に蛙が三匹うずくまっていたそうだ)と黒々と大書した木製の看板が掛けられているようです。しかしこれが何に由来する話なのかは分かりませんでした。
三代目までは茹で置きの麺を使用していたということですが、20年ほど前に四代目が店を継いでからは茹でたてを出すように方針を変えました。歴史ある店ですが、ざるうどんやざるそばもメニューに入っています。営業開始の11時には6人ほど並んでいました。
かろのうろんの店内は撮影禁止で、邪魔にならぬよう荷物は全て階段に置くことになっているようです。
絶品の茹でたて麺はモチモチふわふわ
古民家風の店内にはテーブル席が並んでおり、客の人数に応じて割り振られていきます。私は他の一人客と相席でした。
注文したのは今回も肉ごぼう天うどんです。昆布をベースにかつお節やイリコで取ったという出汁は赤っぽく、肉の味が溶け出しているのか食べ進むにつれてどんどん甘くなっていきました。
麺は平打ちでふわふわ感とモチモチ感が両立しています。茹で置きではないのでしっかりとした弾力もあり、口の中に吸い付いてくるような感覚がありました。
ごぼう天は紙のように薄かったのですが、ちゃんとサクサクしていたのがさすがです。
かろのうろんについて
主なメニュー
丸天うろん 520円
きつねうろん 520円
月見うろん 520円
肉うろん 780円
肉とじうろん 880円
地図
店舗概要
営業時間 11:00~19:00
定休日 火曜日
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